40年前まで島本町には病院がひとつもなく、地域住民の方々からの「病気の時にすぐに受診できる病院が欲しい」という声を受け、町会議員を中心に病院誘致活動を行っておられたそうです。創業者である私の父は、大阪医科大学を卒業後、北摂地区で永く仕事をしていたため、縁あってこの地に内科、外科、整形外科を標榜する60床程度の病院を開設しました。その後も皆さんが必要とする医療を提供できるように医療設備を充実させ、数度の増床を経て117床となりました。介護保険制度が始まった比較的早い段階から老健施設を開設し、デイサービス・訪問看護・訪問介護などの事業を展開し、医療法人グループとして地域医療に貢献しています。
また当院では6年ほど前から訪問診療も開始しています。途中、休診とした時期もありましたが、通院が難しい患者さんの往診からスタートして、いまでは大学病院などからも、がんの終末期や変性疾患で長期の在宅療養が必要な患者さんをご紹介いただく機会が増えています。近隣の開業医の先生方だけで地域の訪問診療をすべて引き受けるのは難しい状況ですので、地域包括ケアの中核を担うべく、今後も積極的に取り組んでいきたいと考えています。
当院は阪急京都線「水無瀬駅」、JR「島本駅」から徒歩すぐのところに立地しています。京都や大阪から近くベッドタウンとして発展しており、今後も急激な人口減少はなく、患者数も大幅な変動はないと予測しています。しかし都市部へのアクセスが良いということは、最先端医療は大学病院を受診できるなど幅広い選択肢があるということです。そういった環境の中で私たちに求められる役割は、地域のかかりつけ病院として、介護・在宅医療部門を包括した病院として、ポストアキュート・サブアキュートを中心とした医療を展開することです。そして外部環境の変化があったとしても、この町で病院運営を継続していくことが一番大事なことだと考えています。
だからといって最新の医療を提供しないということではありません。医師の皆さんに最大限能力を発揮していただくためにも、最新の医療機器や設備への投資は惜しみません。改装を経てクリーン度が向上した手術室には、手術用の顕微鏡や腹腔鏡、関節鏡を備えています。関節鏡視下での脊髄手術・膝関節手術、腹腔鏡下手術の胆摘など、先生がパフォーマンスを発揮できるような環境を整えています。検査機器についても、上下消化菅内視鏡や気管支鏡を備えています。
医師はチーム医療の中心を担う存在です。大学病院や急性期の総合病院とは異なり、患者さんの病気だけでなく生活背景やその後の人生、ご家族のことも含めて全体を診る必要がありますので、先生の人柄を重視して採用を行っています。患者さんに優しいことはもちろん、コ・メディカルスタッフにも優しく接することができる先生に来ていただきたいです。医師は患者さんの主治医という立場ですが、リハビリスタッフや看護師も一緒に関わって患者さんを生活の場へ戻していくという高齢者医療をするだけの土壌が、当院にはあります。組織人として行動できることが大切だと考えていますので、ひとりで医療をやりたいという我が道を行く医師ではなく、当法人の理念や医療を理解して勤務できる医師を歓迎します。
当院は大学医局派遣などの採用に限定していませんので、学閥も関係なく、新しい先生も入りやすい環境です。近隣には高度な医療機関が数多くあり、困ったときは紹介することができますから、先生ひとりで責任を負う必要もありません。当院の中で専門性を活かせる場もあり、地域医療や総合医療に興味のある先生であれば即戦力になっていただけると思います。
どんな人と仕事をするかによって、仕事が楽しいか・楽しくないかが変わると思います。まずは見学に来ていただいて、私自身や医師、看護師の雰囲気を見てください。